「君の名は。」と「この世界の片隅に」

超久々の投稿です(●´ω`●)
今年の夏に、「君の名は。」にどハマりしました。

映画を5回観て、その間に小説とアナザー(Another Side:Earthbound、外伝的小説)、ビジュアルガイド、その他 関連本を買いあさり、サントラを毎日の通勤で聴いてます。

年明けまで劇場公開を続けるそうなので、あと2~3回は観たいなと思ってます。

そんな中、「この世界の片隅に」を観てきました。

公開して一週間経ったくらいですが、評判がすごく良いようで気になっていたところに、休日都内に出る用事があったのでついでに観てきました。
今年はアニメ映画の当たり年と言われており、僕が気になった作品だとこの二作の他に「聲の形」など、話題性のあるアニメ映画が公開されました。
僕は、「君の名は。」も 「この世界の片隅に」もあらすじを全く確認しないまま観ました。 特に「この世界の片隅に」は戦時中の話ということすら知りませんでした。

やはり内容を全く知らない状態で観る初回の鑑賞というのは、二回目以降の鑑賞にはない価値があると思います。

ただ、例外的に二回目も楽しめる作品もあります。

僕にとって「君の名は。」がまさにそれで、伏線がここで張られてるんだ、とか、結末を知った上で観る冒頭のシーンとか、初回とは全く違った見方が出来て、それでもなお感動をして涙が流れてしまいました。

「君の名は。」は、とても遠い場所にいる二人の男女のラブストーリーです。

冒頭からコミカルに話が進み、「あ~、これは遠い場所にいる二人が出会って反発しながらもくっつく良くある感じのストーリーなのかな~?」なんて思って観ていたのですが、物語の中盤に大きな話の転換があり、急速にシリアスモードになります。

その辺りから、このあとどうなっちゃうんだろう、と観客はストーリー に引き込まれ、 いつしか 主人公の男女が出会えることを祈らずにはいられなくなります。

終盤、大きな肩すかしを食らった後のフィナーレで観客は納得し、感動し、そしてまたその先を想像せずにいられなくなります。

フィナーレをあそこで終わらせ、その後を観客の想像に委ねたこともこの作品の爆発的ヒット の一因 であると思います。

そんな、(おそらく計算し尽くされているであろう) 物語のプロットに魅了され、再び劇場に足を運んでしまうのです。
「この世界の片隅に」は、僕個人の意見を言わせてもらえば反戦映画ではありません。

僕がうっかり聞き漏らしてなければ、反戦映画によくある、戦争はイヤだ、とか、早く終わってほしい、というようなセリフは一切ありません。

戦争で 家族が亡くなる、悲しい、という描写はあっても、それは今が戦中だから仕方がないこと、と 思っているように 感じました。

戦争がない時代に生きる人間には想像しがたいですが、戦争が他人事ではなく今身近に起こっていることだから、それと付き合いながら 生きていかなければならない。それが日常。
ヒロインのすずは、そんな物資が慢性的に不足している 状況で、また嫁入りして慣れない家で、とても強く生きようとします。

この作品、戦時中の広島が舞台で、もちろん核の 描写もありますし内容は重たいのですが、ふわっとした絵のタッチとふわっとしたヒロインすずの人間性もあって、それほど重く感じさせません。

重く感じさせず、上で書いたように反戦映画ではない(※個人の見解です)のですが、それでもやっぱり戦争はやってはいけないと思わされます。
明示的に反戦を叫んでいない、だけれども戦争をやってはいけないものと思える映画であり、こちらもまたヒロインとその夫のラブストーリーです。

ただ、 こちらは出会ってから愛を紡ぎあっていく ラブストーリー。目の前にいる相手と、日々一緒にいることでお互いの大切さを確認しあっていきます。

すごくモヤモヤっとするシーンではありますが、幼なじみが訪ねてくる件を経て、本当の意味で夫婦になれたのかなと。

この夫婦の、過激ではないけれどもお互いを必要としている、相手を愛していることが判る描写が多々あり、そのたびに萌えます。

今、「君の名は。」と「この世界の片隅に」のどちらかを貶めてどちらかを評価する、そんな意見をよく見ますが、僕はどちらも間違いなく良作だと思います。

ただ、「この世界の片隅に」は、どうこう言っても戦争の話ですし、拒絶反応を起こす人はいるかもしれません。

そういう食わず嫌いのない方は是非劇場での鑑賞をオススメします。

最後に、ここに書いた感想はあくまでも個人の見解です。

違う見解の人がいたとしても、それもひとつの正しい考え方と思うので、お互いの考え方を尊重できたらいいですね。

あと、出来るだけ両作品ともネタバレのないように書きましたが、なんか不手際があったらごめんなさい(汗

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